2013年4月13日土曜日

ちゃんと親知らずを抜いてもらってきた

~前回のあらすじ~

行きつけの歯医者さんから大学病院へ親知らずの抜歯のための紹介状を携えていってきたが、初診でいきなり抜歯はできないと言われ、同意書にサインして帰ってきました。




後日、予約した期日に再び大学病院へ行きました。

前回と違い、予約していたためスムーズに診察室へ通されました。

一通り説明を受け、さっそく抜歯されることとなりました。歯科医は、何やらメガネのようなゴーグルのような透明ななにかを目のところにかけていました。

「それでは、麻酔をしまーす。はい、大きく深呼吸してくださーい。」

奥歯にチクッとした痛みを感じました。その後、間もなく痛みは消え、時間がたつにつれて、口の奥の方がゴワゴワしてきました。

昔、小学生のころだったと思いますが、歯医者で麻酔を伴う治療をして、家に帰って、麻酔が切れきらないうちに、どうしてもお腹が減ったためにカップヌードルのカレー味のやつを食べました。唇がゴワゴワして、メンがうまく噛み切れなくて、激しく後悔した記憶があります。

再びイスが倒されました。

「それでは、血が飛び散るので、これを顔のところにかけていきます。」

そう言って、なんか口のところだけ穴が空いている40~50cm四方の布のようなものを顔にかけられました。ってか、血が飛び散るって、すごい表現だと思いましたね。

布(のようなもの)がかかっているため、何も見えません。うっすらとライトの光が見える程度です。右の足元付近から、金属製の器具がカチャカチャと音を立てていました。もうすぐ始まるのでしょう。いろんなことが頭をよぎりました。

会社のこと。

有休の残りのこと。

ふるさとの家族のこと。

治療中は舌はどこにどうしておけばいいのかということ。

今日の晩ご飯のこと。

あのときちゃんとあの人に謝っておけばよかったなあということ。

治療費のこと。


「それでは、歯茎のところを切っていきます。痛かったら言ってください。」

その言葉とともに、治療は始まりました。麻酔が効いていたので、痛くはありませんでした。

「それでは、押していきます」

押すってなんだ?

何をされているのかはわかりませんでしたが、奥歯のところを力を込めて押されている感覚がありました。想像するとブラッディなので、論理的に考えるようにしました。が、どこを何のために押しているのかはわかりませんでした。

「それでは、親知らずを削って、抜いていきます」

さすがに痛かったので、麻酔を追加してもらいました。それからは、痛みを感じることはありませんでした。歯を抜かれる感覚もありませんでした。ほどなくして、抜去は終わった様子でした。

切った箇所を縫合して、ガーゼを噛ませられて、治療は終了しました。

診察台の上には、抜かれた親知らずが置かれていました。

鏡を見てみると、唇には血痕が残っていました。

この後、麻酔が切れてくるにつれて、痛みを感じてくることになります。

抜いた親知らずはこちらで処分していいか聞かれました。私は、記念に持って帰ることにしました。家に帰ってから、目の届くところに飾ることにしました。今、この記事を書いている時点では、持って帰った親知らずがどこに行ったか分からなくなりました。

それほど時間がたたないうちに、お会計ができました。

「それでは、ご本人確認のため、お名前と生年月日をお願いします。」

受付の人にそう言われましたが、私はまだガーゼを噛んでいるようにと医師の指示を受けている身です。

「えー、しゅじゅき○○(名前)でしゅ。えー、昭和ごじーはちえん。ごがちじーさんいちでしゅ。」

自分の発音の悪さに笑いそうになりました。


そして、治療後2~3日は、ほっぺがビックリするほど腫れました。

痛みは耐え難いものでありましたが、長年気になっていた奥歯の悩みが消えたことで、私の心はあの青空のように晴れ晴れとしているのでありました。

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