2009年2月16日月曜日

六郷の竹うち

秋田県の美郷町六郷地区に古くから伝わる小正月行事、六郷のカマクラの「竹うちまつり」を見に行って参りました。なんやかやで、5年とか10年ぶりくらいに見に行ったと思います。久しぶりに見に行って、幻想的な祭りの雰囲気にちょこっと感動しました。




町のホームページによると、六郷のカマクラは、国指定重要無形民俗文化財に指定されている行事です。


鳥追い小屋と呼ばれる、雪を四角く積み上げて、天井にむしろを載せた雪室を、各町内ごとにつくります。横手のカマクラは半球状ですが、六郷のカマクラは方形状のつくりになっています。その鳥追い小屋のなかに「鎌倉大明神」をお祀りします。





鳥追い小屋のほかに、正式な名前がわからないのですが、雪造の神棚もあります。屋台もでます。





昔は屋台ももっと賑やかだったような記憶があるのですが、その記憶が美化されているだけでしょうか。

雪が少なく、ここ数日は暖かい日が続いていたので、溶けかけた雪像の神棚になっていました。鳥追い小屋の写真は、人の顔がはっきり写ってしまっていたので、載せられなかったです。


天筆と呼ばれる書き初めをします。緑、黄、赤、白、紫の五色の色紙をつなぎ合わせて、青竹の先に結んで、戸外に立てます。天筆には「鎌倉大明神 天筆和合楽 地福円満楽 五穀豊穣楽…」といったことを書きます。



昔は、これが当たり前だったので、何の感情を抱くことはありませんでしたが、久しぶりに町中に天筆が飾られている様子を見たら、雪景色のなかに色とりどりの天筆がたなびく姿に、ちょっとだけ感動してしまいました。

あと、この天筆の長さは、3~5メートルになるそうです。書く文字は、50字以上になります。小学生の頃、学校行事として天筆の書き初めをやりましたが、失敗して最初から書き直した記憶がないのはなんでだろう?履歴書は何度も失敗するのに。

15日の夜には、地区の人々が南北に別れて、竹をもって打ち合いをします。「竹打ち」と呼ばれる、六郷のカマクラの締めくくりの行事です。



勝負は3回戦で行われ、北軍が勝てば豊作、南軍が勝てば米の値段が上がると言い伝えられているようです。農業が盛んな地域ならではのことだと思います。昔はたくさんの人が竹打ちに参加していましたが、今回は参加者がたくさんいたとは言い難いと思いました。私は小心者で痛いのが大の苦手なので、参加したことは一度もありません。

第2回戦と第3回戦の間に、天筆焼きが行われます。神社の神官が、竹打ちの会場の中央で松におはらいをして、点火します。これがまた綺麗なんです。うまく撮影できなかったのが本当に悔しいです。

第3回戦は、この火を挟んでの対決になります。見ている側としては、これが一番かっこよく思います。竹で打ち合うバシーンバシーンという音、中央で燃えているパチパチという音、そしてこの視覚的効果。存分に堪能することができました。

神様を祀る行事なので、神社のすぐ向かい側が竹打ちの会場になっています。私は地元の友人ら(リア充)と一緒に、参詣もしてきました。これが今年初めての参詣でした。もしかしたら、この神社に参詣すること自体も何年ぶりかのことだったかもしれません。

今年も良い年でありますように…



別の記事:六郷のカマクラ行事(六郷の竹打ち)の朝の風景
六郷の竹うちをまたまた見てきました
竹うちをまた見に行きました