『ノルウェイの森』を読みました。
『ノルウェイの森』は村上春樹さんの1987年の長編小説だそうです。
あらすじは…、
「主人公のワタナベが、学生時代に出会った数多くの女性とのあんなことやこんなことを回想するお話…」
とても簡単にまとめてしまうと、こんな感じでしょうかね。。。
文書はとても読みやすく、登場人物がいる場所の風景もありありと具体的に想像でき、物語の世界に入っていくことができました。私が学生時代に入った大学の近くの洋食屋さんとか、地元の小さな書店とか、林間学校で宿泊した合宿所とか、ロールプレイングゲームに出てきた建物とかを想像し、自分の記憶と重ね合わせながら読みました。
それはよかったのですが、私にとってワタナベの思考回路が不思議でたまりませんでした。ワタナベの脳ミソがおち○ん○んに支配されているんじゃないかと疑ってしまいました。
ワタナベの前に新しい女性が登場するたびに、私は「やれやれ」と思ってしまいました。なぜならば、物語を読み進めていくと、ワタナベと出会った女性は結構な割合で「やれやれ」と思う展開に発展していったからです。この件については多くは語りますまい。
私がこの小説で気に入ったのは、緑という女性がワタナベに自分の理想を語るところですね。
緑は『苺のショート・ケーキ』を例に出してワタナベに説明をしますが、ワタナベは理解できないようでした。私は、このくだりを読んで、緑が何を言わんとしているのかがスッと入ってきました。
喩えるなら将棋でいうところの「三手の読み」のような、1.自分はこうする、2.相手はこうする、3.そうしたら自分はこうする、という理路整然とした説明が出来るようになりたいものです。
あと、ワタナベの上級生で永沢という男性が出てきます。永沢は頭がよくて(色々な)行動力がある人物として登場し、大学卒業後は外務省に就職して海外赴任もするような人物として描かれていました。
そんな永沢ですが、私は、この「永沢」という字面を見ると、どうしてもあの某国民的アニメの登場人物(タマネギ頭)が浮かんできてしまいます…。
永沢はワタナベに対して、人生において大切なことについてすごく立派なことを論理的に語るのですが、私の頭の中の映像には、永沢はどうしてもあのキャラクターが浮かんできてしまって…🧅。
私は、この小説を読みながら、この小説に登場してくるような人物と現実に会って交わるようなことは絶対ないだろうなと思いました。それは、私と彼らとでは、住んでいる世界も、思考も、情熱のようなものも違っているように思えたからです。実際にこの登場人物のような人がいるかはわかりませんが、いたとしても自分から話しかけることはないだろうし、向こうも私に話しかけることはないと思います。
身の丈に合った生き方をしたいものだと思いました。